【書評記事】「僕たちはガンダムのジムである」読んでみた!

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こんにちは!erimaです。

最近ブログ更新をサボってしまったのでここから怒涛の追い上げをするべく、書評記事を書いていきたいと思います。

『僕たちはガンダムのジムである』常見陽平

最近何かとブームな言葉に『私たちはみんな物語の主役である』というものがありますよね。

 

この言葉は一人一人が社会の一員であり、構成員であることを位印象付けるためのものですが、これに作者は鼻から疑いの目を向けています。

 

それがこの本のテーマです。

 

ガンダムとジム

ガンダムとはあの有名なロボットアニメに登場する敵を倒す主役機です。一番見せ場が多く、かっこいい機体です。

 

対してジムというのは量産機です。敵勢力の前に大量に派兵され、倒されていくモブ的役割を帯びています。

 

筆者によれば私たちはガンダムではなくジムなのです。

 

こうして僕らはジムになる①教育と受験

日本の教育は、都合の良い情報を搭載した素直に言うことを聞く(できる限り疑いなく)国民を作ることに力をかけています。

 

ですから、常にこどもたちを秤にかけ、優劣をつけていきます。その基準はまるで工場の欠陥品を見つける検品審査のように劣ったものがふるい落とされる仕組みになっています。

 

この過程で大部分の子どもたちが『自分は欠陥である』という劣等感や自己否定感を抱えながら成長していくのです。

 

それがピークに達するのが受験です。

受験は最も早い段階では小学校、もしくは幼稚園から始まります。

階段状に敷かれた教育機関を順当に進んでいくことがこの国における成功に繋がるためです。

 

さらに問題であるのはふるい落とされた子どもたちだけではありません。

逆に成功した子どもたちは上級の学校に進むにつれて、自己肯定感を高めていきます。    

 

この自己肯定感が後々に「自分がジムでなくガンダムだ」という幻想を生んでしまい、彼らはリアルと理想とのギャップに苦しむこととなるのです。

 

こうして僕らはジムになる②就活戦争

さらにジムなのにガンダムだと錯覚させてしまうものに就活があります。

近年の企業は入社前から内定者を熱心に教育、成長させる風潮があります。

 

さらにリクルートリクナビと言った就活応援サイトでは、盛んに自己分析が推奨されています。

 

これによって、就活者たちは内定前からも企業の理想に自分を合わせ成長させていく傾向にあります。

 

一方で教育システム同様に、就職に成功した人々にもギャップが生まれます。

就職に成功した人々は、周りからも成功者として扱われ、企業や就職サイトでも経験者・先輩などとちやほやされるわけです。

 

しかし実際は就職内定が貰えれば、全員がガンダムになれるわけではありません。優秀な人材は早くから引き抜かれており、内定前から明確にランク付けされているのです。

 

こうして僕らはジムになる③社畜戦士

さらに就職してからもこのガンダム幻想は私たちに付きまといます。

 

  • 決まった頻度で行われる朝礼
  • 社内でおこなわれる表彰
  • 目標の斉唱
  • 飲みニケーションの奨励

これらを通じて企業はジムである私たちがあたかもガンダムであるかのように思い込ませるのです。

 

さらに人間関係も企業内に限定されていくため、企業内の基準を外の社会に持ち込む人も現れます。

そのためブラック企業やブラックバイトで働く人の中には『頑張っている自分』に酔ったり、その頑張りを他者に強要するという現象が起こっています。

 

ガンダム切望症

著者はさらに、ガンダムとそれに敵対するジオン公軍についても考察を深めています。

彼らの主張は『地球を捨て、スペースノイドとしていきていくこと』です。

 

これは近年のグローバル人材を希求する動きにも酷似しています。

この動きが私たちをさらにガンダム幻想へと駆り立てているのかもしれません。

 

じゃあどうしたらいいの?

ジムである私たちの未来

これに対して著者は、ジムであることを認め、任されたこと、目の前にある仕事を確実にこなすことを推奨しています。

 

さらに、会社や仕事から適度に距離を置くことが重要であるとも述べています。

あくまで自分は自分。会社と自分を同一視する時代終わったのです。

 

またこれからはいかに楽しく苦行のような仕事をこなしていくかが課題になっていくでしょう。そこで効果的なのが『戦略的おっちゃん化おばちゃん化』です。

 

これはわかりやすく言えば、他人を巻き込んで目の前のことを成功させる力とも言えるでしょう。ジムは一体では大した戦力にはなりません。それならば仲間のジムと協力して敵を倒す計画に尽力するべきなのです。

 

デキる有名人より身近な先輩

国内外問わず、凄い勢いで出世して一躍社長になってしまうような人は多く存在します。アップル社のジョブスやマイクロソフトビルゲイツ、大塚家具の大塚久美子、APP bankのマックスむらい氏などです。

 

しかしながら、そういった方々は単体で出世したわけではないのです。

その傍には、必ず優秀な片腕の存在が不可欠であり、彼らは決して目立つ存在ではありません。つまり、世界はガンダムだけでは存在し得ないということです。

 

ジムである私たちがガンダムの真似をしてもガンダムにはなれません。

 

私たちが参考にするのは、自分よりも少しうまくいっている先輩であってガンダムではありません。

 

ジムが追いかけ参考にするのは、ジムカスタムであるべきなのです。

 

ジムとしての強みを生かせ!!自分戦記の作成

著者はジムであることは決して悲しい事ではない上に、強みもあるということを本書で紹介しています。

 

具体的には定期的な自己分析の更新です。

戦記には

  • 状況
  • 感情
  • 学んだこと
  •  変化したこと

を10程度に絞って書くのがおすすめです。

できれば、数ヶ月ごとにアップデートしていくとより効果的です。

 

この時重要視したいのが失敗談であると筆者は述べています。

 

参考にしたい思考

  • 人脈作りを目的化するな!
  • 身近にいる大事な人を大切にしよう!
  • 仲間は作っても群れるな!
  • 居場所は絞るな!
  • モチベーションだけで業績は上がらない

などなど本書を通じて為になる言葉をたくさん知ることができましたが、詳しくは書きません。ぜひ自分の目でみて読んで欲しいからです。

 

ここまで読んでいただきありがとうございました!