【書評記事】亀石さんの本読んできた!「刑事弁護人」

f:id:Erima2019:20190927090550j:image

こんにちは、Erimaです。

私この本を図書館で借りたんですけど、結構待ちましたね笑笑

 

待ちに待った亀石さんの本!!Twitterでみかけてからずっと気になってたので書評します。

f:id:Erima2019:20190930151055j:image

 

ちなみに山本太郎さんの本は私の前に4人いるみたいです笑笑

 

人気だなぁ。早く読みたいけど人気なのは純粋に嬉しいですね。

 

刑事弁護人って知ってる?

私はこの本を読むまで知りませんでした。

アメリカのドラマみてるので、どんな犯罪者にも国選弁護人がつく、っていうのは知ってたんですけど。

 

自らすすんで犯罪を犯した容疑者を弁護して無罪にするってちょっと違和感がある方もいるのではないでしょうか。

 

人殺した奴の人権なんか知るか!みたいな意見も出てきそうです。

 

しかし

亀石さんの考えは違います。

 

日本という法治国家である以上、どんな経歴のどんな人物であってもその権利は守られるべきだというのが彼女の意見です。

 

具体的に言えば

自分に置き換えて考える

ということです。

 

もし初めから犯罪者であるという認識のまま進められた捜査がもし間違っていたらどうしますか?

 

そしてその容疑が自分にかかっていたらどうでしょうか?

 

公平公正な判断をするにはそのような見方も非常に重要なのです。

 

面白かったポイント①

教科書でしかみたことのない上告、控訴といった用語がたくさん出てくる本書ですが何より面白いのはうら若い(といっても私よりも年上ですが)亀石さん含めた刑事弁護人たちの奮闘ぶりです。

 

法曹の世界の住人というと私たちはつい厳しい顔のおじさんばかり想像してしまうと思います。

 

しかも亀石さんは女性で刑事弁人という職務に当たっています。これは実際とても稀なことで、職業人としての信用を得るのも簡単なものではなかったことでしょう。

 

そんな亀石さんらが著名な刑事弁護人のおじさんでも立ったことがないという、大法廷という晴れの舞台に立つシーンは、彼らの緊張と興奮が伝わってきました。

 

本当にあった事件を取り上げているだけに下手なサスペンスやミステリー小説よりも面白かったです。

 

 

面白かったポイント②

これは私の個人的感想になるのですが、はじめに説明される窃盗団の手口のシーンもとても興味深かったです。

 

どうやって窃盗車に乗って、エンジンをかけるのかな、とかねてから疑問に思っていたのでその謎が解けました笑笑

 

気になる方はぜひ読んでみてください。

当たり前ですけど、真似しちゃダメですよ笑笑

 

面白かったポイント③

警察という国家権力には私たちの監視が必要だということを再確認できた点も面白かったです。

 

私は最近警察権力の暴走を感じていました。契機は北海道の女子大学生が不当に警察に付きまとわれたあたりからでしょうか。

👇

ご存じない方はTogetterやYouTube『北海道 女子大生 付きまとい 警察』とかで検索してみてください。

安倍首相の演説中に「増税反対!」と言って警察に取り囲まれた大学生。家に帰れない。 - Togetter

 

今の時代は私たちが声を出さなければ、私たちの権利というものはいとも簡単に蔑ろにされてしまいます。

 

政治や社会はどこか私たちの生活から離れたもののような感覚があると思いますが、

それは誤りです。

 

すべては接続していて、私たちは政治や権力に対して、自分の世界のこととして受けめていく姿勢が必要なんです。

 

…でもそれが難しいんですよね、おそらく。

 

この記事でも似たようなことを言ってます。

👇

 

 

管理社会に立ち向かえ!

本書の最後の方に大法廷で実際に彼らが演説した内容が滔々とかかれています。

プライバシーの重要性を何度も強調された神演説だったのですが、特にナチを支持したドイツの牧師の言葉の引用の部分が好きなので、私も引用します。

 

最初に彼らが共産党主義者を弾圧した時、私は抗議の声をあげなかった。

なぜなら私は、共産主義者ではなかったから。

彼らが労働組合員たちを攻撃した時も、私は抗議の声をあげなかった。

なぜなら私は労働組合員ではなかったから。

やがて彼らが、ユダヤ人たちをどこかに連れて行った時、

やはり私は抗議の声をあげなかった。

なぜなら私はユダヤ人ではなかったから。

そして、彼らが私の目の前に来た時、

私のために抗議の声をあげるものは、誰一人として残っていなかった。

 

私たちには直接関係のないかもしれない、犯罪の容疑者、売人、タトゥーの彫り師といった人々の権利が少しずつ奪われていることを、一体何人が知っているでしょうか。

 

また知っていても「ざまぁみろ」程度にしか思えないかもしれません。

しかしそれにつけ入るのが国家であり、権力であることは歴史からみて明らかです。

 

どんな人であっても法治国家である以上等しい権利の保有を認めるべきです。

例外的措置は言い換えれば、自分にも適応される『かもしれない』のです。

 

今回は亀石さんの著書「刑事弁護人」を読むことで改めてプライバシーや権利の大切さはもちろんのこと、私たちが保有する国家や権力への監視という義務を再確認できたと思います!

 

とっても有意義で面白かったので、まだ読んでいない方は秋の夜長のお供にしてみるのはいかがでしょうか?

 

ご精読ありがとうございます。

面白い!なるほど!と思ったらぜひお星様を!

執筆の励みになります笑笑 読者登録もお待ちしています!