アンパンマンの神回について考える【超個人的考察】
こんにちは!erimaです。突然ですが、最強のヒーローをあげて下さいといわれたらあなたは誰を紹介しますか?
スーパーマン?アイアンマン?もしくは仮面ライダー、プリキュアetc…
私にとって最強のヒーローはずばり
アンパンマンです!!!
そう今回はタイトルからわかる通り、アンパンマン記事です(笑)私のアンパンマン愛にとくとお付き合いください。
アンパンマンとフロム
私が現在、大学のゼミで取り扱っている書籍にエーリッヒフロムの「愛する技術」というものがあります。
“愛とは何か”が全体のテーマとして取り上げられ、フロムは愛することは技術であるとこの本の中で述べています。
これがどうアンパンマンにつながるのか。解説していきましょう。
アンパンマン最大の特徴は何でしょうか。
そう、頭があんぱんなところですよね。それで、彼は困った人、お腹がすいた人に自分の頭をちぎって分け与えてくれます。
こう書くとなかなかグロテスクなものがありますが、これはキリストもやっている行為です。キリスト教では、ワインを彼の血に、パンを彼の肉ととらえ、それを信者で分け合うことに意味を持たせているのです。
また劇場版などでは、分け与えすぎて息も絶え絶えなアンパンマンが登場します。自分の体すら顧みないこの分け与えることは究極の愛なのではないでしょうか。
ここでフロムに戻りましょう。フロムによれば、愛の対象が限られている愛は本当の愛ではないとも述べています。結婚式で唯一の愛を誓ったり、運命の相手を求めたりする私たち現代人からするとこの考えは奇異なものに映るかもしれません。
しかし、フロムのいう愛とはそんなちいさな愛ではないということです。本当の愛とは、対象だけでなくそれを取り巻く世界も愛するということなのでしょう。
アンパンマンは愛を体現してる人物
私が思うに彼こそ、最大に愛を知っている人物といえるのではないでしょうか。草木、動物に至るまで平等に世界を愛するアンパンマンはフロムのいう本当の愛を体現しているのです。
戦わずしてバイキンマンが敗れる神回
アンパンマンの世界観は至ってシンプルです。バイキンマンが住民に悪さをして困るような事件が起きた後に、アンパンマンがやってきて悪を懲らしめるのが一般的なパターンですよね。
アンパンマンの必殺アンパンチは子どもたちにとっておおきな見せ場であり山場だとは思うのですが、例外があったことをご存知でしょうか。
それはエクレアさんが登場する回です。
伝説のその回の名前はたしか「プリンちゃんとエクレアさん」だったと思います。(間違えていたらごめんなさい💦)
この回がすごいのは、まったくアンパンマンの出る幕がなくバイキンマンが悪さをあきらめる点にあります。なぜならエクレアさんは超がつくほど天然な性格をしていて、バイキンマンの脅しが通じないんですね(笑)
結果なんだかわからないうちにバイキンマンはエクレアさんのペースに巻き込まれ、悪さができなくなってしまったのです。
非暴力的解決が平和への近道なのでは?
私が初めてこの回をみたとき、ものすごく拍子抜けしたことを覚えています。でも案外これって重要なことなのでは?というのが私の見解です。
現実問題、北朝鮮やアメリカなどの国々は戦力や武力でもって自国を守ろうとしていますよね。しかしよく考えてください。相手の兵力に対抗して武力を強化して牽制する、なんてことは愚かで果てのないことです。
そうやって軍拡を続けるうちに、とんでもない規模の戦争が起こることもあり得るでしょう。そんなとき私は、エクレアさんを思い出してほしいのです。暴力に訴えず自国を守るには、言葉と理解と交流が必要だと思います。
国際政治において各国が、アンパンマンのように自分の正義を振りかざしてパンチをすることが一概に解決策になるわけではないということです。理想はアンパンマンのような愛をもって、必要に応じてパンチの威力を守りつつ、それをいかに行使しないようにしていくか。これに尽きるのではないでしょうか。
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